経済の現状

何を守らなければならないのか


今の日本人の不幸は、何を守らなければならないのかを見失っている事である。
守るべきものをしっかりと持っている者は強い。
しかし、守るべきものを持たない者は、存外、脆いものである。

最近、若い女子レスラーが自殺した。何を守らなければならなかったのかを教えられない今の教育や世間は何なのだろうと考えこまされた。
守るべきだったのは、世間体や世間の見方だったのか。自分の命、自分の愛する人、母親なのか。
好奇の目や誹謗中傷にあえば心が折れる。しかし、しっかりとした心の支えがあれば頑張れる。いざとなった時、自分を踏ん張らせるのは守るべきものを知るからである。

今の日本人は、守るべきものを持たない。持たないというより、持てない。何よりも、自分が守るべきものを持つように教えられていない。
命の尊さなんて言うけど、命の尊さとは何だ。その根源を教えないから、命の尊さと言ったところで虚しいばかりである。
命の尊さの根源は、生きるという事であり、誰のために、何のために生きるのかを知る事である。

物知り顔の偽善者は、中には、僧侶の皮をかぶった者もいるが、愛を欲だの金だのにすり替え、所詮、名誉欲や金銭欲が勝つと言って憚らない。純なる魂など糞くらえだと言わんばかりだ。
しかし、守るべきものは、純なる魂である。どんなに濁世にも汚れる事のない純なる魂である。

自分を必要としてくれるものがあるから人は生きられる。
真実なんて至極単純なのである。

人様に、親にだって見せられないところを見せなければ本当の夫婦にはなれない。夫婦になれなければ子供も出来ない。
亭主の前で、女房の前でパンツが逃げなければ本当の夫婦にはなれない。
守らなければならないのは、お互いの心、情け、愛である。

本質を見抜く力です。自分の直感を信じてあるがままに現実を捉える事です。
僕は、戦後教育一番の罠は、考えてから決めろという教えです。
子供の頃によく考えてから決めなさいとか、なんでも疑ってから考えなさいと母から躾けられました。
でも、父は違っていました。まず決めろ。考えるな。考えたら決められなくなるぞと躾けられた。父からそれほど多くの事を教わる機会が少なかったですが、それは記憶にあります。
これがいいと決めたら三度問われて、後は撤回させてくれなかった。
それで、わかったのです。男子たるもの、決めてから考えろ。考えたら決められなくなる。
男に求められたのは覚悟です。迷うな未練を捨てろ。決断して覚悟しろ。そして、第一感を鍛えろです。
剣道でも初太刀ですね。戦後、学校は、逆を指導した。だから、決断力もなくなり、覚悟もできなくなった。己の目を信じ。己の決断に賭ける。単純明快です。
その単純さにこそ科学がある。
私は、物理を学んだ時、科学とは、複雑な事を単純にする事と教えられました。
しかし、今の世の中、簡単な事を複雑にしてしまう。そして、若者を迷わしている。
迷うな決断しろ、そして、覚悟しろですね。

何を守るべきかなんて考えたって見出せない。自分を信じて決めるしかない。見極めるしかない。
それを教えられないから。現代人は、無明の闇を迷う。

汝、愛せよ。愛があるから欲を制する事が出来る。
欲に負ければ愛を失う。



科学は、難しい事を簡単にする事と教えられた。しかし、多くの人は、科学は、簡単な事を難しくしていると錯覚している。この錯誤は科学者にとって不幸な事である。

多くの人は、哲学的な事で悩んでいるわけではない。些細でつまらない事で悩んでいる。しかし、その些細でつまらない事を突き詰めたところに深遠な哲学がある。
科学の本質は、己を超えた何者かの存在を怖れ敬う事にある。恐れを知らぬ科学者は傲慢である。

間違う事が問題なのではない。間違いを修正できない事が問題なのである。
最初は誰でも間違いだらけである。







サムエル・ウルマンの永遠の名詩「青春」には、岡田義夫氏それに作山宗久・宇野收氏によるものとの2つがあります。以下、それぞれの訳詩と英詩を示します。
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青春
サムエル・ウルマン 宇野収、作山宗久訳

青春とは人生のある期間ではなく
心の持ち方をいう。
バラの面差し、くれないの唇、しなやかな手足ではなく
たくましい意志、ゆたかな想像力、もえる情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の清新さをいう。

青春とは臆病さを退ける勇気
やすきにつく気持ちを振り捨てる冒険心を意味する。
ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。
年を重ねただけで人は老いない。
理想を失うとき はじめて老いる。
歳月は皮膚にしわを増すが、熱情を失えば心はしぼむ。
苦悩、恐怖、失望により気力は地にはい精神は芥(あくた)になる。

60歳であろうと16歳であろうと人の胸には
驚異にひかれる心、おさな児のような未知への探求心
人生への興味の歓喜がある。
君にも我にも見えざる駅逓が心にある。
人から神から美、希望、よろこび、勇気、力の
霊感を受ける限り君は若い。
霊感が絶え、精神が皮肉の雪におおわれ
悲嘆の氷にとざされるとき
20歳だろうと人は老いる。
頭を高く上げ希望の波をとらえるかぎり
80歳であろうと人は青春の中にいる。

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青春
サムエル・ウルマン 岡田義夫訳
青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、
安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。
苦悶や、狐疑や、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年
月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。
年は七十であろうと、十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。
曰く驚異への愛慕心、空にきらめく星辰、その輝きにも似たる
事物や思想に対する欽仰、事に処する剛毅な挑戦、小児の如く
求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。

  人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる。
  人は自信と共に若く 失望と共に老ゆる。
  希望ある限り若く  失望と共に老い朽ちる。

大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、そして
偉力の霊感を受ける限り人の若さは失われない。
これらの霊感が絶え、悲嘆の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、
皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至れば、この時にこそ
人は全くに老いて神の憐れみを乞うる他はなくなる。

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Original 版
Youth   YOUTHの原詩です。
Samuel Ullman

Youth is not a time of life, it is a state of mind.
It is not a matter of rosy cheeks, red lips and supple knees,
it is a matter of the will, a quality of the imagination, a vigor of the emotions,
it is the freshness of the deep springs of ilfe.
Youth means a temperamental predominance of courage over timidity of the appetite, for adventure over the love of ease.
This often exists in man of sixty more than a boy of twenty.
Nobody grows old merely by a number of years . We grow old by deserting our ideals.
Years may wrinkle the skin, but to give up enthusiasm wrinkles soul.
Worry, fear, self-distrust bows the heart and turns the spirit back to dust.
Whether sixty or sixteen, there is in every being's heart the lure of wonder, the unfailing child-like appetite of what's next, and the joy of the game of living. In the center of your heart and my heart there is wireless station, so long as it receives message of beauty, courage and power from men and from the Infinite, so long are you young.
When the aerials are down, and your spirit is covered with snows of cynicism and the ice of pessimism, then you are grown old, even at twenty, but as long as your aerials are up, to catch the waves of optimism, there is hope you may die young at eighty.

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Youth  The Reader's Digest 版
原詩とは異なりますが、“How to Stay Young”という題で1945年12月号の『リーダーズ・ダイジェスト』に掲載されたとされている詩です。

Youth is not a time of life, it is a state of mind;
it is a temper of the will, a quality of the imagination,
a vigor of the emotions,a predominance of courage over
timidity,of the appetite for adventure over love of ease.
Nobody grows old by merely living a number of years;
people grow old only by deserting their ideals.
Years wrinkle the skin,but to give up enthusiasm wrinkles the soul.
Worry, doubt, self-distrust, fear and despair-these are the long,
long years that bow the head and turn the growing spirit back to dust.
Whether seventy or sixteen,there is in every being's
heart the love of wonder, the sweet amazement at the
stars and the starlike things and thoughts, the undaunted
challenge of events,the unfailing childlike appetite for
what next,and the joy and the game of life.
You are as young as your faith, as old as your doubt; as
young as your self-confidence, as old as your fear, as
young as your hope, as old as your despair.
So long as your heart receives messages of beauty, cheer,
courage, grandeur and power from the earth, from man and
from the infinite, so long you are young.
When the wires are all down and all the central place
of your heart is covered with the snows of pessimism and
the ice of cynicism, then your are grown old indeed and
may God have mercy on your soul.

http://www.rik.co.jp/itai/seishun.htm
より引用



       

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