経済の現状

Nowhere Man,


お前らにとってはな、社員や部下、お客様の命を守るなんて採るに足らない、些細な事かもしれないが。俺にとっては、自分の命をかけても守らなければならないものなんだ。

俺は、真剣に会社や家族、部下や仲間を守ってきた。

指示なんて適当にすればいいぐらいにしか、思っていないんだろ。俺一人ぐらい、一日ぐらいと思っているんだろ。真面目にやる奴は馬鹿だ。
自分一人くらい手を抜いたって大勢には影響ない。確かに、一人の力なんて多寡が知れている。しかし、その小さな力も集まれば、山をも動かす。逆に、俺、一人くらい、一日ぐらいなんて言う考えが世の中に蔓延すれば瞬く間に社会の秩序は崩壊する。
お前一人くらいと耳元でささやいた人間は、そうやって、怠け者を少しずつ少しずつ数を増やしてきたのである。徐々に、徐々に世の中に蔓延し、無気力な人間を増殖させてきた。

だけどな、親父たちからその気の緩み、思い上がりが全体を駄目にする。部下はお前を見ている。お前が指示を守らなければ、部下もお前の指示は守らないと常々言われてきた。
我々は、三日飼われれば犬だって恩を忘れないとしつけられた。今の世の中、恩とか信義とか古いんだよな。なんだって金の切れ目が縁の切れ目。お前らにとって、この世は、全て欲得ずくでしかないんだろうから。責任と言ったて月給の範囲でしかとる必要がない。金で雇われているから働くのであり。金がもらえなければ、赤の他人。従う必要はない。人情なんて世迷言。信念とか、志など最初から信じていない。

仲間を裏切るなとか、約束を守るなんて馬鹿なこと。きれい事。現実は、薄汚いに決まっている。

忠実とか、素直なんて何の得もない。約束を守るなんて阿保くさい。友達なんて利用するだけ。金儲けのためなら友達だって騙す。騙される奴が悪い。友情なんてダサい。正直者は馬鹿を見る。誠実とか、友情なんて嘘。

従順とか、素直なんて臆病者のすること。

そんなのきれい事で、現実の世の中は薄汚くて、何も信じられない。信じて裏切られるくらいなら、最初から何も信じない。自分だって信じられない。

夢とか理想なんて非現実的。

努力なんて無能な人間のすること。要領よく、面白おかしく、暮らせればいい。楽して金を儲けられればそればそれが一番いい。

世のため、人のためなんて馬鹿々々しい。会社は給料をもらうために働くので、愛社精神なんてあるわけない。会社に義理だてし、従うなんて馬鹿のする事。

この世の中に真実なんてない。そう信じ込まされ、刷り込まれ。挙句に日和見主義、事なかれ主義、三無主義。

一生懸命なんて無駄な努力。いくらやったって結果は同じ。何も変わらない。面倒くさいこと、煩わしこと、鬱陶しい事にはかかわりたくない。適当に、適当に。

世の中冷ややかに、斜めに見て、批判はしても変革する意欲はない。どうせ何とかなると嵩を括っている。
なんだって反対すればいいと決め込んでいる。意見と言えば、反対意見しかないと勝手に決めて。
かつて、万年野党と言われた政党があった。長い事、野党でいると政権なんて取ろうなんて意欲は消え失せてしまう。
結局のところ自分が何を守らなければならないのかも忘れてしまう。そして意味もなく反対し続けていた。

真面目、真剣、誠実なんてポーズだけ。信じちゃいない。

困ってもきっと誰かが助けてくれると思い込んでいる。自力で打開しようなんて思わない。「だって、自分はなにも悪いことしてなもの。」
「でも、誰も教えてくれなかった。」と他人の性にする。言い訳ばかり。

どこまで行っても傍観者、評論家でしかない。

自分の意見は言わないで、他人の言っている事を批判するだけ。自分が傷つくのを恐れ。自分の過ちや欠点を受け入れようとしない。だからいつまでたっても大人に寝ない。大人になることを拒み続ける。だから、かつてピーターパンシンドロームと言われた。

そして、反体制、反権威、反権力を気取って何でもかんでも反対していれば間違いないと思い込んでいる。

ガツンとやられると拗ねたり、媚びたり、泣いたり、癇癪を起こす。
どうせ俺なんてと自虐的になってみたり、ただ、反抗的な態度をとり続ける。
いい加減しろ。いい年をして子供じみた、駄々をこね続けるのは見苦しいだけだ。

自分たちが何を守らなければならないのか。守らなければならないものの為に、命がけで賛成もすれば反対もする。

男尊女卑と言うけれど、我々は、日本男子の覚悟、心構えを叩き込まれてきた。
男は強くなれ。最後まで責任を持て。逃げるな。決断せよ。潔くあれ。未練を持つなと叩き込まれてきた。中でも、恩知らずは人でないと…。

お前らは嫌になったら辞められると思ってるんだろうが。俺は辞められない。少なくとも人間は辞められない。人でなしにはなりたくない。

本当に強い男は、女性を尊重こそせよ、卑しんだりはしない。
強くなれ。いつかお前も家を持ち、人の上に立たなければならない。主人となれば弱さは見せられない。父親は強くないと、亭主は強くないと、指導者は強くならないと責任を果たせない。生きるために強くなれ。その為に誇りを持て。名誉にかけて弱音は吐くな。そう言われ続けてきた。弱さは、美徳にはならない。

俺たちの後輩は、左翼運動の挫折を見て。なるべく、物事を深刻に考えないようにした。その結果、総無責任時代。お題目ばかり唱えるだけで誰も行動を起こそうとしない。


四十年も前にビートルズは、奴らの本性を見抜いて歌にしていた。ノーウェアマンと…。
nowhere Man  ビートルズ

Written by Lennon-McCartney (John Lennon)

He’s a real nowhere Man
Sitting in his Nowhere Land,
Making all his nowhere plans
For nobody
アイツは本当に居場所のないヤツさ
妄想の世界に入り込み
誰の為にもならず
どこにも行き着かない計画を立てている

Doesn’t have a point of view
Knows not where he’s going to,
Isn’t he a bit like you and me?
何の見通しも無くて
どこに行くのかわからない
君も僕も、どこかアイツに似てないかい?

Nowhere Man, please listen,
You don’t know what you’re missing,
Nowhere Man, the world is at your command
居場所無き人よ、聞いてくれ
君は、何を見失っているかわかってないんだ
居場所無き人よ、世界は君の意のままなんだ

He’s as blind as he can be,
Just sees what he wants to see,
Nowhere Man can you see me at all?
見たいものしか見ないのなら
目が見えないのと同じ
居場所無き人よ、君に僕が見えるかい?

Nowhere Man, don’t worry,
Take your time, don’t hurry,
Leave it all ‘till somebody else
Lends you a hand
居場所無き人よ、心配いらない
焦らずに、じっくりやろう
誰かが手を差し伸べてくれるまで
そのままでいなよ

Doesn’t have a point of view
Knows not where he’s going to,
Isn’t he a bit like you and me?
何の見通しも無くて
どこに行くのかわからない
君も僕も、どこかアイツに似てないかい?

Nowhere Man, please listen,
You don’t know what you’re missing,
Nowhere Man, the world is at your command
居場所無き人よ、聞いてくれ
君は、何を見失っているかわかってないんだ
居場所無き人よ、世界は君の意のままなんだ

He’s a real nowhere Man
Sitting in his Nowhere Land,
Making all his nowhere plans for nobody
Making all his nowhere plans for nobody
アイツは本当に居場所のないヤツさ
妄想の世界に入り込んで
誰の為にもならず、どこにも行きつかない計画を立てている
誰の為にもならず、どこにも行きつかない計画を立てている


誰かが道を切り拓かなければ、誰かが、次の世代の為に責任を負っていかなければ、この国はお終いだ。会社もお終い。たかが、コロナなんて軽く見られたお終い。
たった一人になっても俺は、最後までやり抜く覚悟でいる。逃げ出したりはしない。
敵前逃亡する輩とは手を組まない。
友を信じ。仲間を信じ。家族を信じ。未来を信じる。





現場指揮官は、不在になる事は許されない。昨日も、悲惨な事故があったが、その際も消防士は、最後まで自分の任務を全うした。うろたえたり、逃げ出したり、乱れたりする事は許されない。どの様な状況でも自分の使命感、チームの規律、統制を守ってチームワークを貫かなければなければならない。その要になるのは、リーダーである。現場指揮官である。
危急の際、現場指揮官の判断が絶対となる。現場指揮官が倒れた時、次の指揮官が指揮を執る。次の指揮官が倒れたら、次の次の指揮官が指揮を執る。現場に指揮官がいなくなれば、全滅する。軍隊を経験した親父たちは、徹底していた。
非常の時こそ指揮官の技量が試される。躊躇なく指揮がとれるよう、末端まで覚悟する。
我々は、子供のころから事あるごとに「責任者は誰か。」「指示を出せ。」と怒鳴らているのを見て育った。また、着任したら、早々に、「現状を報告せよ」と指示されていたの見てきた。
指示も、報告も、我々には条件反射のごときことである。そうしなければ、初動でケアレスミスをする。迷ったらお終いである。間違ってもいいから覚悟して指示し続ける。指揮官が冷静さを失った時、チームは瓦解する。「一瞬の迷い、ミスが全滅を招く」とよく年寄りから言われた。
今は、強要は悪い、自主性、主体性を重んじと指示、命令は悪い。統制、規律は独裁的だと刷り込まれている。
これでは、いざと言う時に、組織は統制を失い。パニックに陥る。
だから、お題目しか唱えられないリーダーしかいなくなる。緊急存亡の秋、指揮官は、自らの責任によって指示をする。それが指揮官である。自分が倒れたら、次の者が、次の者が倒れたら、その次の者が指示を出し続けなければならない。指揮を執り続けなければならない。それが現場である。指揮官がいない組織は、烏合の衆である。滅亡あるのみ。指揮官は、自分に対しても常に冷静沈着である事が求められる。意識がハッキリしている時は、指示を出し続ける。指揮がとれなくなったら、次の指揮官を指名する。

現在、会社から求められている使命は、来期に予測を立て、組織体制をつくり、決算対策をし、営業戦略・政策を立て、資金計画・投資計画を立て、来期の準備をする事にある。そこに、私情を持ち込む余地は寸毫もない。
コロナ対策、安売り攻勢など危急存亡の秋が予想される。去る者は追わず。敵前逃亡する者と伴にはできない。いざと言う時にうろたえる者に任せる事はできない。
専務に従う者だけが残ればいい。今は、一致団結、結束する事。迷ってなんていられない。結論が出た事は、実行あるのみ。
逡巡したり、日和見主義、事なかれ主義に陥っているゆとり等ない。速やかに、自分の持ち場に戻り、自分の責務に邁進するように…。



上の人間がええは、ええはしたら、つけは部下が払う事になる。
規律は、上から乱れる。
指示された事、期日、与えられた責任を上が守らなければ、下は。守りようがない。
いい加減な態度をとったり、適当に事をしたら、その責めは、弱い者が負わされる。規律を守るのは、現場指揮官の一番の責務。誇りの問題だ。
部下どうしが諍い原因を作っているのは、幹部がだらしないからだ。
毅然とし事にあたれ。我々の姿勢が試されているぞ。



       

このホームページはリンク・フリーです
ページの著作権は全て制作者の小谷野敬一郎に属しますので、一切の無断転載を禁じます。
The Copyright of these webpages including all the tables, figures and pictures belongs the author, Keiichirou Koyano.Don't reproduce any copyright withiout permission of the author.Thanks.

Copyright(C) 2015.11.9 Keiichirou Koyano