４０、太極経済

中国文明には、人類最古の歴史と伝統がある。
中国は古来からの歴史と伝統を引き継いできたからこそ正統性がある。
この歴史と伝統を引き継がなければ、中国は、正統性を失い衰退する。
中国文明の始原は易経にある。
易は天に通じる。

経済は、陰陽の調和によって成り立っている。
それがゼロ和である。

陰陽、それぞれに働きがある。

借方は陽。
貸方は陰。

実質勘定は、陽。
名目勘定は、陰。

資産と費用は、陽。
負債と収益は陰。

運動に於いては、ストックは陰でフローは陽。

収入は陽で、支出は陰。
利益は陽で、損は陰。
収支は陽で、資本は陰。
資産は陽で、負債は陰。
費用は陽で、収益は陰。
実質が陽で、名目は陰。
物は陽で、金は陰。

お金の動きが陰陽の働きを生む。
お金が流れる方向によって陰陽、いずれかの働きが定まる。
お金の流れる量によって働きの強さが決まる。

家計、企業、財政、経常収支いずれが陽と出て､いずれが陰となるか。
陰陽の総和はゼロとなる。

我々は十進法的空間に馴らされているが、経済は、本来、二進法的世界である。
一かゼロか、全てか無か。
イエスかノーか。
売買。
貸し借り。
入りと出。
オンとオフ。
成否。
合否。
真偽。
是非。
善悪。
全知全能は無知無能に通じる。
色即是空。空即是色。
世の中の仕組みの基本は二進法的な構造を持っている。